エアコンは業務用と家庭用では機能面で大きな違いがあります。電源や電圧、契約料金プランなども違いますが、業務用は人の出入りの多い場所や広い場所での使用を想定されてつくられているため冷暖房能力が最も大きな違いといえます。したがって工事も複雑になり、管工事が必要になるため取付け場所によっては時間も費用もかかります。業務用エアコンは大きく分けて4タイプあります。
1つめは埋込型でビルトインタイプといわれるものです。天井の中に収まるので圧迫感がなく、天井から効率よく風を送り込めるのが特徴で、目にする機会も多い一般的なタイプです。ビルトインは設置場所でさらにいくつかに分けられます。インテリアを重視するときは吹き出し口を本体から分離できるビルトインカセット型、オフィスや病院など広い場所には4方向から温度にムラなく送風できる4方向天井埋込カセット型などがあります。
業務用エアコンにはビルトインの他に天井に設置する天吊り型、家庭用のように壁に設置する壁掛け型といわれるタイプがあります。天吊り型は天井に穴を開ける必要がないので設置費用は抑えられますが、送風方向が1方向なので左右に風を送りにくいのが特徴です。壁掛型は家庭用のように壁に設置するので工事に最も費用がかかりませんが、能力は家庭用を少し強くした程度です。吸い込み口と吹き出し口がエアコン本体と分離しているダクト型といわれるタイプもあり、インテリアを重視したい部屋に向いています。
このように業務用エアコンには種類があるので、設置するときは部屋の間取りや用途に合ったものを選ぶことが大切です。